作図作業を見てみよう。

まず設計図がないといけませんね。

鉄骨屋さんが物件の設計図を書くことはまずないです。一般的に、設計事務所さんからの図面を受け取るのは施工会社である工務店さんが請け負います。その後に工務店さんの協力会社として鉄骨屋がいます。ので、工務店さんから設計図を受け取ります。

ここからが自社用の図面の作図作業が始まります。

作図をするのに必要な道具はパソコンです。パソコンのソフトを使ってCADで作図をしていきます。

CADと簡単にいいますが、いろいろな種類があります。僕が使用したことがあるものを少し紹介していきたいと思います。

JWW

ジェーダブリューウインと読みます。このソフトは無料で使用することが出来ます。2次元汎用CADで多くの工務店さんで使用されていることと思います。このソフトで使用されているデータ形式はかなりの確率で使用することが出来ます。データ形式は対応ソフトでなければ使用することが出来ません。せっかく書き上げた図面でも対応してなければ見ることも出来ません。相手先に確認することが大切になります。

この他にもJWWで使用できるデータ形式がDXFです。鋼材屋さんなどではDXF形式が多く使用されています。たまに形式を間違えて送信すると「見れませーん」と連絡が入ります。

REAL4

3次元の鉄骨専用CADで、いま現在多くの鉄骨屋で使用されているCADの1つです。

この3次元CADを簡単に説明すると。パソコン上でプラモデルを組み立てていくのですが、組み立てる部品の登録をして、プラモのパーツも自分で設定していきます。自分で設定したパーツを組み立てていくと立体的になるのが3次元CADの良いところです。しかもどの角度からでも見ることが可能で斜めからでも真下からでもモニターの中でぐーるぐる回すことが出来ます。

この立体を2次元の図面に変換して製作図に変わっていきます。

鉄骨専用2次元CAD

鉄骨専用汎用CADで、その名も通称「汎用」そのままです。

汎用の中でもいくつか種類があります。種類というよりはメーカーの違いですね。いくつかある汎用の中で僕らが使用しているのが「FRED-JX」を使っています。

この汎用自体は古いものになりますが、まだ使っていて困ることはありません。

鉄骨専用CADのとはどういったところが専用かというと、鉄骨で使用されている部材の情報が組み込まれているところが違います。

部材断面や側面をすぐに使えるようになっています。点と線で書いていく書き方よりも仕事は速いです。その他にもいろいろと機能はありますが、結局のところ正確な線、きれいな線がすぐ引けて、限度のないキャンバス、これが最大の魅力となります。

他には床書きには出来ない事といえば、複写(コピー)が簡単にできる。すぐさま消せる、間違えて消してしまった線や点でも、バックアップしておけば元の図に戻れる。データをメールで送受信すれば相手が見ることが出来る。移動した先でも違う場所でもパソコンがあれば作業ができるなど、作業性やスピードなどが見違えるほどに向上しています。

あくまでも道具であるからには使い手の技量や経験値で性能が変わってきます。使いこなせなければ意味はありません。CADを使えるように訓練や鉄骨に関する知識、取り付くときにはどの様になるになるのかなど、専門的な仕事になります。

CADを触ることはできるが、書き方がわからないでは先に進むことはかないません。

パソコンで床書きをする。この表現が1番しっくり来るのではないでしょうか。

今回はこれにて失礼します。次回またお会いいたしましょう。

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