組み上がって溶接が完了後、社内検査を受けて合格しなければいけません。
組み立て方にも溶接にも、設計図からこう製作してくださいね。という指示があります。その基準をクリアしているかを確認する、合格していれば良いし不合格ならば直さなければいけません。設計図の中に、今回はこの内容で検査を受けてくださいとのことが書かれています。その検査内容に従事出来る資格を持っている人が検査をします。誰でも出来る内容ではありません。
この検査には2種類あって社内検査と第3者検査があります。
社内検査
通称「社検」と呼ばれ社内の検査資格を持っている人が検査にあたります。検査部門なんて書かれています。この検査は溶接部分の検査を超音波の機械を使って溶接内部に穴や割れ、溶け込んでいない部分がないかを確認します。この検査方法は「非破壊検査」と呼ばれ出来上がった製品を文字通り壊さないで検査できます。産婦人科での赤ちゃんの検診に使われるエコーと同じものだと思っていただければいいです。
非破壊検査の対義語は破壊検査になります。破壊検査も文字通りになりますので破壊します。これだと壊れたら使えないじゃん。と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、検査の用途としては実験など研究施設で行われていることが多いですね。その他では溶接検定試験の結果を調べたりする時に採用される方法です。
社検の内容については、溶接箇所全数検査となっているので、抜け漏れなく検査をすることが大事になってきます。この他にも寸法検査もあります。要求寸法になっているかこちらも確認になります。
第3者検査
設計事務所(元請け)がお願いして検査をする会社さんを立てます。この第3者(元請けさん発注の検査屋さん)は何をするのかといいますと、100%検査が済んでいる製品に対して、「オタクの製品ホントに合格してんの?合格しるのなら外部の人が見ても(見られても)困ることはなんにもないよねぇ」みたいな感じでしょうね。実際このように言われていなくても、そう言われているかのように見えてしまう不思議なルール。建築鉄骨では当たり前の話です。この検査の検査方法で多く採用されているのが検査箇所全体の30%をランダムで抜き取る。これを「抜き取り検査」と呼びます。
これに合格しないと次の工程に進めません。ですが、当然社検で合格していますので、まず問題が起きることはありません。
合格基準などの細かな話はおいおいできたらいいかなと考えています。
今回はこれにて失礼します。次回またお会いいたしましょう。