鉄骨屋で使用する用語を簡単なものから難しいものまで集めてみます。
探しているもの、分からないものがあると思います。
その探し物が見つかるようになります。
ぜひ探していってください。
あ行
アセチレンゲージ
ガス切断に使用する道具。アセチレンボンベにセットして圧の調整を行う。
調整したガスをホースを使用して切断器につなげる。
ウエス
油汚れ等を拭き取る布
着古した作業着などを解体して掃除に使う
綿が多いものが好ましい
雑巾のようなもの
か行
ガスホース
ガス切断に使用するホース。
近年では酸素は青、アセチレンは赤のホースが多い。
2本セットで使用する。酸素とアセをゲージから切断器へと接続をするためのホース。
ガスボンベ
ガスを充填してある瓶
鉄骨屋で使用する主な種類
- 酸素(黒)
- アセチレン(レンガ色または赤色)
- 炭酸(緑)
- アルゴン(ネズミ色)
ビンの色は決まっていてそのほかには水素(赤)窒素(グレー)プロパンガス(ライトグレー)などがある
罫書き
材料や床(現地)に現寸を書く行為。
さ行
差金(さしがね)
90度に曲がったL型定規。罫書き道具と一緒に使用されることが多い。
- 直角の確認・けがき作業
- 材料の直角を測ったり、直線や直角を正確に書いたりするのに使います。
- 寸法の測定
- 縦・横両方向に目盛りが付いており、寸法を測るのに使用します。
シナイ
「定規」の一種で、鋼帯(フラットバーなど)に長尺部材の長さ方向の各種寸法(切断位置、部材取付位置、孔位置など)を記載したものです。
一般的に厚さ1ミリ無い程度、幅19ミリの帯状の鉄板に現寸情報を書き込んで罫書き作業に使います。
使用メリットは持ち運びが簡単であること、反復作業時に間違いが少なくなる。など数物をこなす時に重宝されます。
酸素ゲージ
ガス切断に使用される。酸素ボンベに取り付けて圧を調整する。
調整したガスを酸素ホースを経由して切断器につなげて使用する。
仕口
柱の腕に当たる部分に主に使用される部材。
開先加工を施し溶接によって固定される。ラーメン構造に使用される。
G梁接続で使用するときはスプライス接続用の孔を、ピン取りの場合はGPLに合った接続用の孔を物件条件に合わせて加工する。
CGで使用ときは、GPL等を取り付け物件条件に合わせて加工される。
水管
切断器の正式名称。
教科書に載っている名称。ほとんどの人はこの名称は使わないが知らないとちょっと恥ずかしい。
スケール
小型の巻き尺。メートルメモリと尺メモリがあり、鉄骨屋はメートルメモリを使用する。
正式名称=コンベックスルール(まず使う人は少ない)
スプライス
H鋼とH鋼をPL(プレート)とボルト(HTB)を使用して接続するための鉄板を指す。
一般的には仕口とG梁をつなげるために使用する。
B梁の2面接合でも同じくPLで挟み込んで接続する場合もある。設計図書、ジョイントリストで使用する板材の材質、板厚、ボルトサイズをよく確認をすること。
墨差し(すみさし)
墨壺とセットで使用する専用ペン。正確な線を引くために使用される。
墨(すみ):墨壺などに入れた墨。材料などに直線を引くために使います。
差し(さし):差すこと、つまり線を引く行為を指しています。
墨壺(すみつぼ)
墨差しとセットで使用します。墨の入れ物。
墨を染み込ませた糸を張り、弾くことにより墨を材料や床等に書くことができる。
スパン
間の意味。
使用例=柱スパン。柱から柱までの距離を指す。
石筆
柔らかい石。簡単に削ることができる。
いろいろな形があり好みが別れる。(細丸・太丸・薄平・厚平など)
尖らせて使用することにより細い線を書くことができる。
鉄骨屋作業員ならば誰でも使用している罫書き道具。
切断器
ガス切断で使用する。アセチレンと酸素を使用して鉄を熱して融点になったところを勢いよく酸素を当てることにより酸化を引き起こして吹き飛ばし切断に至る。
ガスを調節して火をつける部分
た行
チョークライン
墨壺と似ている。使用法は粉をまぶした糸を張り、弾くことによって直線を書く道具。
墨壺との違いはチョークの粉を使用するので、消えやすい。その場限りの線が欲しい時に使用する。
線が少し太い場合が多い。
な行
は行
バール
てこの原理を利用して隙間を広げたり、物の隙間をこじ開けるために使用する道具
ハンマー
叩いて使用する。形により呼び名と使用用途が違う。
大工がよく使用するのは「玄能」(げんのう)
鉄骨屋はセットハンマー
大きさや重さにも種類がある。
BPL
ベースプレートの略
柱や階段の足の部分に当たる部材
本柱のベースはメーカーものが多い
ポンチ
センターポンチの通称
ポンチ(先端の尖ったもの)をハンマーで打ち付け、孔あけの芯にマークを入れて使用する。
ポンチング
孔あけをする機械
剪断(せんだん)による孔あけ。オスとメスと呼ばれる型を使用してプレスの力で鋼板を抜くことによって孔をあける。
あけられる板厚に注意が必要になる。機械の能力を超えることは破損・損傷の危険があるため使用方法と能力を良く理解した上で使用しましょう。
事故になりやすい機械の上位に入る。指を挟んで潰してしまうなど、よく聞く話である。
ま行
巻尺
帯状になっている長さを測る道具。
いろいろな長さがある。10M~が多い。鉄骨やで多いのは20Mか30Mでスチール製のものが使われている。
ナイロンテープのものもあるが測り方(引っ張り方)で寸法が変わってくる。
正式にはスチールテープを使い引張強さをバネ秤を使用して使用するのが正式。
メガネ
正式名称=メガネレンチ
サイズは様々だが鉄骨屋で使用するサイズは以下を参照
ボルトサイズ | 対辺寸法 | サイズ表記 |
4分 | 21 | 1/2 |
5分 | 27 | 5/8 |
6分 | 32 | 6/8 |
7分 | 36 | 7/8 |
対辺寸法がメガネサイズになる。
シノ付メガネレンチが使用される。
饅頭
柱などのBPL(ベースプレート)下に設置されるレベル調整用のコンクリートの塊
や行
矢
鉄を三角に切ったもの。隙間に叩き込んで広げるために使う。
スパン調整に使用することが多い
そのほか、位置固定に使用する場合もある。使い方次第ではあるが便利なものである
ユニック
正式名称=搭載型トラッククレーン
ユニック車とはトラックにクレーンが搭載された車両で、トラックとクレーンの機能を兼ね備えている。
運転資格が必要になる。小型移動式クレーン実技講習とトラックの運転免許証が必要になる。
トラックを運転するだけならば運転免許証だけでもいいが、クレーン作業を行うには実技講習が必要になる。逆も然り、クレーン作業だけならば実技講習だけあれば良い。ちなみに実技講習資格では5t未満に限定されているので注意が必要。
ら行
レッカー
ラフタークレーン
正式名称=ラフテレーンクレーン
揚重作業を行う専用クレーン車
主に建て方での取り付け作業に使用する。
揚重する重量により大きさを選定する。13t・16t・25t・35t・50tなどが多く使用されている。