建築鉄骨開先溶接

airon works

開先溶接とは?

建築鉄骨における開先溶接とは大方検査対象になるフルペネトレーション、通称「フルペネ」が指される事が多いです。母材と母材の隙間を溶接で完全に融合させることを意味します。

開先形状とはどのような形?

母材に副材を溶接して接続します。この時に母材の形状を斜め35度(板厚を加工します。)に加工して溶接している時に中を見やすくます。狙いやすくすると溶け込み不良や欠陥を防ぎやすくするための加工になります。

溶かすのは鉄ですからよく狙って細部まで慎重に作業していきます。溶かし残しや異物混入による欠陥が多のですが、この溶かし残しが検査をしないと解らないので後から指摘を受けてやり直しとなります。

異物混入は途中でおかしな音がしたり、ビードに穴があいているのが溶接している時に確認出来ることが多いです。

シールドガス(炭酸)がなくなってしまったり、強い風による大気中の酸素の混入による欠陥これをブローホールと呼びます。

ブローホールとは?

酸素と鉄が溶けている最中に結合すると激しい酸化が起こります。

この酸化により溶着金属が泡立ちそのまま固まる。その部分は泡が残ったまま固まるので密度が低く、酸化による脆化(脆くなる)していますので。どちらにしても良い結果は残せません。

駄目な部分はアークエアガウジングを使用して吹き飛ばす事でなかったことにします。しかしガウジング自体電気を使って作業しますので、母材は再加熱されます。熱を与えることによって鉄は固くなり脆くなりますので、なるべく熱を入れないことが肝要になってきます。

熱を加えると鉄は曲がりが発生します。いい製品を作りたいのであれば特徴を理解して少ない熱量で作業が完了するように工程を組み立てていきます。

小型の太陽

夏の暑い日に溶接をするのは小さな太陽を抱えているようなものです。

溶接は大きな電流が流れて溶かすことになります。電気が流れて光っている時は強い紫外線が発生します。

この紫外線は素肌で受けると火傷をします。知らずに覗き込んでも目が焼けて次の日爛れて目がおかしい、開かないなど有害です。

これが自分のしごと内容になっているので自然と抱え込むようになります。小さな太陽を抱えるイメージが強いですね。甘く見ていると火傷します。

保護具の着用を確認しておかないと袖口から紫外線を浴びて「溶接焼け」をしてしまわないように気を付けてくださいね。

溶接自体は便利なものです。

使い手の考え方や技量により、結果に大きな差が出てしまいますのも溶接です。

使えば使うほど上手になるものです。触る機会をたくさん設けて色々と挑戦をして新しい使い方を勉強して、近場の人と意見交換する。

そこで自分にはない感性を発見することができますと更なる自身の飛躍のためになるのではないでしょうか。

最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

今回はこれにて失礼いたします。次回またお会いいたしましょう。

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